スタートアップ界隈でよく聞く"Tarpit Idea"とは何か、備忘録です。
はじめに
スタートアップ界隈、特にY Combinator関連でよく耳にする"Tarpit Idea"という言葉。
いまいち聞き馴染みがなかったので、その意味を調べてまとめます。
"Tarpit Idea"とは何か
直訳すると?
"Tarpit"は、"tar pit" = タールピット、いわば泥沼ですね。
なので"Tarpit Idea"はそのまま"泥沼のアイデア"ということになるでしょう。
これだけでも、言わんとすることは何となく伝わってきます。
スタートアップ界隈での意味合い
ではスタートアップ界隈でどのような意味で言及されているかというと、やはりY Combinatorの方々がしばしば使う言葉のようです。
YCのパートナーであるJared Friedmanが述べたとされている言葉を引用します。
What is a tarpit idea? It's a certain set of startup ideas that have been around for a long time and people have been trying to solve them for years, but they never seem to get anywhere. We call them tarpit ideas. These ideas form around a problem that lots of people have, but there is a structural reason why it's hard (or impossible) to solve.
訳「tarpit ideaとは何か?それは、長い間存在し、人々は何年もそれを解決しようとしているが、決してうまくいくことのないスタートアップのアイデアのことである。私たちはそれをtarpit ideaと呼んでいる。これらのアイデアは、多くの人が抱えている問題を中心に形成されるが、解決するのが難しい(または不可能)な構造的な理由がある。」
表面上は魅力的なアイデアであり、最初のうちは成功の可能性もありそうに見えても、実際には大量の時間やリソースを費やしてもなお解決できない潜在的/構造的な問題を多く含んでいるアイデア...のようなものを指すのでしょう。
まさに一度足を入れると抜け出せない、"泥沼のアイデア"ということですね。
下記Y Combinatorの動画でもtarpit ideaについて議論されていますので、気になる方はこちらもご覧ください。
おわりに
Y Combinatorは大量のスタートアップの応募の審査/投資/アクセラレーションを行なっているので、その中でも構造的に上手くいかない"tarpit Idea"が何なのか、経験的にも統計的にも把握してるのでしょう。
そういったものを指して"tarpit Idea"というのだと理解しました。
以上、どなたかの参考になれば幸いです。
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参考
Avoid These Tempting Startup Ideas - YouTube
The Truth About Building AI Startups Today - YouTube